2024 11,23 10:57 |
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2016 02,08 05:39 |
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【ht007】重度頭部外傷者の脳損傷の特異的パターンと選択的認知機能障害の関連 ☆
「Selective Cognitive Dysfunction Is Related to a Specific Pattern of Cerebral Damage in Persons With Severe Traumatic Brain Injury」 Di Paola Margherita, Phillips Owen, Costa Alberto ほか Journals of head trauma rehabilitation Vol 30 Issue 6, 2015, p402-410 エピソード記憶障害の頭部外傷患者8名、遂行機能障害・エピソード記憶障害の頭部外傷患者患者7名、健常者16名を対象に、損傷部位と海馬の容量を関係を検討したという研究。 結果、エピソード記憶障害の頭部外傷患者は海馬の萎縮性変化を示したのに対し、遂行機能障害の頭部外傷患者は、前頭葉が関与する局所性病変を示したとのこと。 記憶は側頭葉の海馬、遂行機能障害は前頭葉と関連が深いことは周知のことですので、結果そのものには特にコメントはありません。 同じ部位の損傷でも頭部外傷と脳梗塞では予後が異なると思われますし、脳出血との差も知りたいところです。ぜひさらに踏み込んだ検討継続が期待されます。 PR |
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2015 11,23 06:29 |
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【ht006】実用認知訓練:外傷性脳損傷者のためのリハビリテーションプログラム ☆
「Cognitive Pragmatic Treatment: A Rehabilitative Program for Traumatic Brain Injury Individuals」 Journal of Head Trauma Rehabilitation Vol 30 Issue 5, 2015, pE14-E28 Gabbatore Ilaria, Sacco Katiuscia, Angeleri Romina Bara ほか 重度外傷性脳損傷者15名に実用認知訓練(CPT)を実施、トレーニングの前後での変化をコミュニケーション・アセスメント・バッテリー(ABaCo)などを用いて比較した研究。 結果、言語・非言語・パラ言語すべての側面における理解・産生ともに改善がみられ、終了3ヶ月後のチェックでも維持されていたとのこと。 著者らは慢性患者へのCPTプログラムの有効性を主張しています。 Cognitive Pragmatic Treatment (CPT)とは、24グループのセッションからなり、病識と遂行機能に効果的な、複数のコミュニケーションモダリティからなるプログラムとのことです。 ただやはり比較対象となる方法が設定されていないと、この方法が特異的に優れているのか、別の方法でも代替可能なのかという根本的なことがわかりません。比較検討の報告が待たれます。 |
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2015 07,27 06:48 |
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【ht005】 外傷性脳損傷後の感情認識のトレーニングの無作為化比較試験 ☆ ☆
「A Randomized Controlled Trial of Emotion Recognition Training After Traumatic Brain Injury」 Neumann Dawn, Babbage Duncan R, Zupan Barbra ほか Journal of Head Trauma Rehabilitation Vol 30 Issue 3, 2015, pE12–E23 受傷後平均10年、203名の中〜重度の外傷性脳損傷者を3群に分け、1群はコントロール、残り2群には2名の成人の表情認知か、感情的な物語のテスト課題を9時間させ、共感、攻撃性を評価、3ヶ月、6ヶ月後の経過を追ったとのこと。 結果、表情認知はコントロール群に比べて成績はアップしたが、物語のテストは変化がなく、6ヶ月後も同様だったとのこと。今後は感情認識トレーニングと行動との関連を検討したいのことでした。 いわゆる劣位半球症状のトレーニング報告です。この種の報告は非常に少ないので貴重です。劣位半球症状には裏の意味がわからないとか、ユーモアが理解できないとか、感情が読み取れなくなる、などいろいろありますが、今回の報告は感情に絞ったものです。 ともかくも受傷後平均10年も経っていて成績アップがみられたというのは驚きです。ストーリー課題は表情に比べ複雑で、知的能力なども必要ですから変化が見られなかったのではないでしょうか。 著者らも述べている通り、この成績アップが日常生活行動にどのように影響したか知りたいところです。介護者に行動変化を訊いてみるのも良いと思います。続報が待たれます。 |
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2015 07,13 09:32 |
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【ht004】 外傷性脳損傷後の拡張自己記憶システムの損傷 ☆
「Disruption of temporally extended self-memory system following traumatic brain injury 」 Cécile Coste, Béatrice Navarro, Claire Vallat-Azouvi, ほか Neuropsychologia Vol 71 May, 2015, p133-145 |
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2015 06,22 09:18 |
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【ht003】全国コホートによる重症外傷性脳損傷の神経心理学的機能:人口統計学と急性期関連の予測因子 ☆
「Neuropsychological Functioning in a National Cohort of Severe Traumatic Brain Injury: Demographic and Acute Injury–Related Predictors」 Sigurdardottir Solrun, Andelic Nada, Wehling Eike, ほか Journal of Head Trauma Rehabilitation Vol 30 Issue 2, 2015, pE1-E12 105例の重度外傷性脳損傷者の1年間の遂行機能・記憶・処理速度などの認知機能の経過を調査した報告。結果、67%に何らかの認知障害があり、遂行機能障害は41%、記憶障害は58%, 処理速度低下は57%にみられたとのことです。さらにその中の記憶障害の持続期間が認知機能の程度と相関していたとのことです。 脳梗塞などと異なり、頭部外傷はMRI等でみられる損傷部位以外だけでなく脳全般に機能低下が起こることが少なくありません。その分、症状や経過が複雑ですので他と区別されこのように独立した分類になっています。今回、全例が重度の脳外傷であったにも関わらず1年後認知障害が残存したのが2/3であったのは意外に経過が良いケースがあるという印象です。記憶障害の持続期間が認知機能の程度と相関したとのことですが、やはり頭部外傷の影響が脳全般に及んでいたということでしょう。逆にいえば頭部外傷では記憶障害は改善しやすいが、遂行機能障害や処理速度は改善しにくいということになります。 |
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2015 06,08 19:11 |
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【ht002】 高齢者における外傷性脳損傷後の脳卒中発症率 ☆
「Stroke Incidence Following Traumatic Brain Injury in Older Adults」 Albrecht Jennifer S, Liu, Xinggang, Smith Gordon S, ほか Journal of Head Trauma Rehabilitation Vol 30 Issue 2, 2015, p62-67 |
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2015 05,11 12:36 |
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【ht001】TBIの患者におけるスマートフォンを使った長期記憶のリハビリ:参加者は何を報告するか?☆☆☆
「Prospective memory rehabilitation using smartphones in patients with TBI: What do participants report?」 Lars Evald Neuropsychological Rehabilitation, Vol 25, Issue 2, 2015, p283-297 13例の外傷性脳損傷患者に記憶の補助装置としてスマートフォンを6週間使ってもらい、使用状況や満足感・利点などの聞き取り調査を行った研究。結果、10例が使い続けており、視覚・聴覚のアラームとしての機能が最も便利で、次が一体型の記憶の補助装置としての機能が便利だったとのことだが、反面、バッテリーの持ちへの不安や故障・紛失の懸念が多く挙げられたとのことでした。著者らは記憶の補助装置としてスマートフォンは充分有用と結んでいます。 スマートフォンは確かに有用と思われます。用途は記憶の補助装置としてだけでなく、スケジュール機能と連動したアラームによる行動通知や、緊急時の連絡手段、道案内など色々と広がりが考えられます。調査で得られた懸念はもっともですが、徐々に技術的に解消されていくでしょう。後は心理的抵抗感と操作性の問題でしょうが、これも音声操作が標準的利用法になり操作が劇的に簡便化すれば解決すると思います。スマートフォン利用は今後大きく進められていくでしょう。先頃発売されたアップル・ウォッチをはじめとするスマートウォッチなどはより手軽に利用できそうです。 |
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2015 04,11 22:27 |
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【ht000-1】頭部外傷者の自己認識にフィードバックはどう影響するか?
「Does feedback influence awareness following traumatic brain injury?」 Cally Richardsonac, Adam McKayab, Jennie L. Ponsfordac Neuropsychological Rehabilitation: An International Journal Vol 25, Issue 2, 2015, p233-253 |
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