2024 11,23 14:44 |
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2015 06,22 09:18 |
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【ht003】全国コホートによる重症外傷性脳損傷の神経心理学的機能:人口統計学と急性期関連の予測因子 ☆
「Neuropsychological Functioning in a National Cohort of Severe Traumatic Brain Injury: Demographic and Acute Injury–Related Predictors」 Sigurdardottir Solrun, Andelic Nada, Wehling Eike, ほか Journal of Head Trauma Rehabilitation Vol 30 Issue 2, 2015, pE1-E12 105例の重度外傷性脳損傷者の1年間の遂行機能・記憶・処理速度などの認知機能の経過を調査した報告。結果、67%に何らかの認知障害があり、遂行機能障害は41%、記憶障害は58%, 処理速度低下は57%にみられたとのことです。さらにその中の記憶障害の持続期間が認知機能の程度と相関していたとのことです。 脳梗塞などと異なり、頭部外傷はMRI等でみられる損傷部位以外だけでなく脳全般に機能低下が起こることが少なくありません。その分、症状や経過が複雑ですので他と区別されこのように独立した分類になっています。今回、全例が重度の脳外傷であったにも関わらず1年後認知障害が残存したのが2/3であったのは意外に経過が良いケースがあるという印象です。記憶障害の持続期間が認知機能の程度と相関したとのことですが、やはり頭部外傷の影響が脳全般に及んでいたということでしょう。逆にいえば頭部外傷では記憶障害は改善しやすいが、遂行機能障害や処理速度は改善しにくいということになります。 PR |
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