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2016 04,24 05:58 |
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【a040】後天性失読症に対するテキスト音読訓練での視線行動 ☆☆☆
「Behavioural and eye-movement outcomes in response to text-based reading treatment for acquired alexia」 Esther S K & Shannon F L Department of Communication Sciences and Disorders, University of Alberta, Edmonton, Canada ほか Neuropsychological Rehabilitation Vol 26, Issue 1, 2016, p60-86 後天性失読症のケースにMultiple Oral Rereadingと Oral Reading for Language in Aphasia を12週間実施、 治療の前後と5ヶ月後にアイトラッキングと一緒に単一ワードやテキスト読み上げの行動評価を行った研究。 結果、治療後と5ヶ月後には視線位置が開始前より単語の中心方向にずれており、文字-意味読書方略の使用を促進が示唆された、とのこと。 著者らは視線に注目することの有用性が実証された、としています。 アイトラッキングは視線の動きを捉える装置です。これを用いて失読症の回復過程を分析した大変興味深い研究です。 回復とともに視線位置が単語の中心になったということは、それまで一文字ずつみて視覚分析していたものが単語全体をみてパターン認識できるようになったということでしょう。 回復過程を示す非常に面白い結果です。もっと多数例でデータをとれば失読の障害過程による新たなタイプ分類ができる可能性もあります。今後が非常に期待されます。 PR |
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