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2015 05,23 11:53 |
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【d004】身体活動とよりよい服薬コンプライアンスは、高齢者のMMSEスコアを改善する☆
Physical Activity and Better Medication Compliance Improve Mini-Mental State Examination Scores in the Elderly Guimarães F.C.a、Amorim P.R、Reis F.F.a、ほか Dementia and Geriatric cognitive disorder Vol.39, 2015, p25-31 【d005】「記憶の城」:アルツハイマー病における自伝的記憶のための認知トレーニングプログラムからの新しい洞察 ☆☆ “The Castle of Remembrance”: New insights from a cognitive training programme for autobiographical memory in Alzheimer's disease Jennifer Lalanne, Thierry Gallarda and Pascale Piolino Neuropsychological Rehabilitation Vol.25, Issue 2, 2015, p254-282 【d006】遅くなく速い。健忘傾向の軽度認知障害患者の既知感の保持☆ Fast, but not slow, familiarity is preserved in patients with amnestic mild cognitive impairment Gabriel Besson, Mathieu Ceccaldi, Eve Tramoni, ほか Cortex Vol.65, April, 2015, p36-49 健忘傾向のある軽度認知障害患者19例と健常群22名にエピソードのYes-No再認課題を行い、エピソード記憶のうちの詳細情報と既知感のどちらが保持されるかを調べた研究。結果、健忘軽度認知障害患者はエピソードの詳細は覚えていないものの既知感は保持されており反応時間も速かったとのことでした。著者らは既知感が保たれているのは既知感が潜在記憶と顕在記憶の境界の存在だからではないか、と結んでいます。 エピソードの記憶は「いつ」「どこで」などのエピソードの詳細情報(recollection)の部分と、経験したことがあるか否かという既知感(familiarity)の部分から構成されるとされており、高齢者では詳細情報は忘れても既知感は保たれることが近年わかってきました。これはそれを認知障害例で調査した研究です。やはり同傾向だったということで、予測通りの結果というべきでしょう。反応時間が健常群より速かったそうで、著者らは健常群には難しすぎたためではないかとしていますが、となると課題の難易度設定に検討の余地がありそうです。それはともかくとして、エピソード記憶の詳細情報が既知感と全く別に保持されているとすると、既知感を強化しても詳細情報に影響しうるのかどうか、さらに他の記憶や認知機能、日常行動にもどう影響するか、このあたりは全く未知数です。とりあえず研究が進むのを待つしかありません。 PR |
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