2024 11,23 14:47 |
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2015 12,28 09:06 |
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【am011】認知機能低下を示さないパーキンソン病患者の健忘様の再認/再生記憶障害の研究 ☆
「 Evidence of an amnesia-like cued-recall memory impairment in nondementing idiopathic Parkinson's disease」 Nicola M J, EdelstynChristopher M, JohnThomas A ほか Cortex Vol.71, 2015, p85-101 30名のパーキンソン病患者と22名の健常者に対し、誘導あり条件と誘導なし条件で再認/再生課題を実施、相関を調べた研究。 結果、再認/再生課題と抑うつ度、およびパーキンソン病患者の遂行機能と誘導なしの記憶再認課題にのみ相関がみられたとのこと。 これらからパーキンソン病患者の再認/再生課題の低下はおそらく不顕性うつ症状によるものであると考えられ、再認/再生課題における遂行機能障害の関与の可能性から、前頭前野の寄与がありうる、と著者らは結んでいます。 ちょっと分かりにくいのですが、記憶の再認/再生課題は方略を使うと有利であり、方略を使うためには遂行機能が必要という考え方に基づいている実験です。 パーキンソン病患者でうつ症状があると、遂行機能が低下し再認/再生課題が低くなる、という論理展開になっています。 あまりそのような印象はないのですが、認知低下がないのに健忘様の症状をみせるパーキンソン病患者がいる、とのことです。 ただパーキンソン病ではいずれ全般的に認知機能が低下してくるため、認知低下を示していなくとも注意を始めとする細かな認知機能のチェックは欠かせないでしょう。 PR |
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