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2015 09,28 13:14 |
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【a022】失語症を背景とした選考に基づく健康関連QOL ☆
「Preference-based health-related quality of life in the context of aphasia: a research synthesis」 David G. T. Whitehurst, Nicholas R. Latimer, Aura Kagan ほか Aphasiology Vol 29 Issue 7, 2015, p763-780 8つの出版物・6研究から失語症者の健康関連QOL(HRQOL)の評価状況を調査した報告。 結果、幾つかではEQ-5Dが使われていたが、HRQOLの評価がなされていなかったり、一つでは画像に基づいたEQ-5Dバージョンが考案され用いられていたとのこと。 失語症でのHRQOL評価の妥当性や実証研究には不足があり、今後開発や大規模な検証が必要だろうと著者らは結んでいます。 HRQOLは様々な疾患の患者さんや健康な方のQOLを測定する質問紙です。 これにはSF-36、SF-12、SF-8など様々なバリエーションがありますが、EQ-5Dは「移動,身の回りの管理,普段の活動,痛み/不快感,不安/ふさぎ込み」の5項目からなるバージョンです。 今の状態と完全に健康な状態との比を計算することで効用値を算出します。日本版も出ていて世界中で広く用いられていますが、当然失語症は想定されていません。 失語用に改変バージョンを作っても信頼性に欠けてしまいます。失語症者に用いたいなら、可能かどうかは分かりませんが著者らの言うように何らかの抜本的な対策が必要です。 【a023】意味障害と動詞過去形の産生:不規則動詞の過去時制産生の近接と頻度 ☆ 「Semantic impairment and past tense verb production: neighbourhood and frequency modulation of irregular past tense production」 Lara Harris and Glyn Humphreys Aphasiology Vol 29 Issue 7, 2015, p799-825 後頭葉皮質萎縮および意味的障害を持つ一症例に動詞産生テストを実施、動詞過去形の産生で意味的に曖昧な場合に音韻的近接が手助けになるかどうかを調査したという研究。 結果、単語頻度や意味の手助けが低い場合に音韻的近接の効果は非常に強く働いたとのことです。 英語動詞の不規則な過去形の生産は意味との関連で単一機構モデルで説明可能と考えられる、と著者らは結んでいます。 英語では動詞が過去形になる場合にgo-wentのように全く変化してしまう不規則動詞がありますが、その中でもsleep–sleptのように音が似ているものがあります。 不規則動詞でも意味がしっかり想起できている場合や高頻度語では過去形想起に差はないが、意味が曖昧な場合・低頻度後の場合には似ているものが想起しやすかったということです。 日本語とは全く異なる体系ですので動詞の不規則変化といっても馴染みのないところですが、音韻類似効果そのものは日本語でもあり、語頭音ヒントもこれと似たようなものです。 意味と音韻の単一機構モデルも、そもそも同一機構で構築して問題ないものと思われますし、そのようなモデルもあります。特に新規性はみられないように思われますがどうでしょうか。 PR |
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